文学少女

本が大好きな『文学少女』の日記です!!

『世界中が雨だったら』 市川拓司

世界中が雨だったら (新潮文庫 (い-92-1))世界中が雨だったら (新潮文庫 (い-92-1))
(2007/11)
市川 拓司

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《あらすじ》
ここにいるのはもうひとりの僕です──愛を見失った少年、少女。愛を手探りする大人たち。ミリオンセラー作家の魂の叫びが木霊する三つの「愛」の物語。

《感想》
これは本当に市川拓司の本?
と、思わず首を傾げてしまいそうになりました。
『いま、会いにゆきます』からは想像出来ないほど暗く、重い話です。
市川さんの小説はどの本もふんわり優しい話ばかりだったので、この本もそんな話なのかなと思って読むと驚きます。

三つの話の共通するテーマは「死」
「死」を通して「愛」を。
少年、少女は傷ついて傷ついてどうしようもなくなって「死」へと向かっていく。

市川さんはこういうダークな小説も書くんだな。
読後感は爽やかではないけれど、切なくて心が揺さぶられるような気持ち。

『いま、会いにゆきます』 市川拓司

いま、会いにゆきます (小学館文庫 い 6-2)いま、会いにゆきます (小学館文庫 い 6-2)
(2007/11/06)
市川 拓司

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《あらすじ》
これほど哀しくて、幸せな涙を流したことはありますか? 「愛している」という感情をこれほどシンプルに、しかし深く表現した小説は稀有と言えるでしょう。父子家庭に起こる愛の奇跡―わずか6週間のその奇跡が、父に子に、永遠に生きつづけるかけがえのない心の宝を与えてくれます。アーヴィング、ヴォネガットをこよなく愛し、リリカルだが湿度のない、軽いユーモアを含んだ語り口が、静謐な慈しみに満ちた愛情の物語をあざやかに描き出します。読者の一人一人が心の奥底で共有できる記憶が、この物語にはあるはずです。哀しいけれど幸福な、最高の恋愛小説です。

《感想》
久しぶりに読んでみました。
やっぱりいいなぁ。
作者のエッセイ『きみはぼくの』でこの本は実話に近いという話を知り、とても市川さん夫婦が羨ましくなりました。
こんな素敵な夫婦がいるんだってことに私はとても暖かい気持ちになり、もし自分が結婚するならこんな夫婦になりたいと思いました。

父子家庭の親子の元に、死んだはずの妻・澪が現れます。
澪は記憶を無くしていて二人のことをまったく覚えていない。
そんな澪に拓は自分と澪の高校時代の事を話し始めます。

記憶は戻らないけど、その話を聞きながら澪は拓に恋をする。
しかし、雨の季節が終わる頃には澪はいなくなってしまう…。


「いま、会いにゆきます」

この言葉の意味を知ったとき、どうしようもない哀しい気持ちと、溢れるくらいの幸せな気持ちで胸がいっぱいになりました。

私は澪という女性がとても好きです。
こんなに深く人を愛せる人ってすごいなと思います。
彼女の決断はとても美しいと思いました。

『パイロットフィッシュ』 大崎善生

パイロットフィッシュ (角川文庫)パイロットフィッシュ (角川文庫)
(2004/03/25)
大崎 善生

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《あらすじ》
人は、一度巡りあった人と二度と別れることはできない―。午前二時、アダルト雑誌の編集部に勤める山崎のもとにかかってきた一本の電話。受話器の向こうから聞こえてきたのは、十九年ぶりに聞く由希子の声だった…。記憶の湖の底から浮かび上がる彼女との日々、世話になったバーのマスターやかつての上司だった編集長の沢井、同僚らの印象的な姿、言葉。現在と過去を交錯させながら、出会いと別れのせつなさと、人間が生み出す感情の永遠を、透明感あふれる文体で繊細に綴った、至高のロングセラー青春小説。吉川英治文学新人賞受賞作。

《感想》
文章が本当に透けて見えそうなくらいに透明感が溢れています。
読んでいると心が洗われていくような感じがする。
大崎さんの小説はとても素敵なフレーズがたくさん出てきます。

過去・現在・未来を通して人との出会いと別れ。
恋の切なさ。人間の儚さ。
人は時に、大切な物を失ってしまうときがある。
だけど、みんなその痛みを背負って生きていく。
そうすれば、いつかその痛みが暖かい気持ちに変わる時が来る。
この小説を読んでそう強く思いました。

私がこの小説で一番好きな場面は主人公が話す『傘の自由化』
この取り留めのない話が実は大きな伏線になっていました。
それを知ったとき、「人は、一度巡りあった人と二度と別れることはできない」って言葉を深く感じました。
人は出会うことはあるけど、別れることはないんだと気が付かせてくれた一冊です。

『眠れぬ真珠』 石田衣良

眠れぬ真珠眠れぬ真珠
(2006/04/27)
石田 衣良

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《あらすじ》
恋は、若さじゃない。愛は、経験じゃない。女性版画家と17歳年下のウェイターが過ごす美しく限られた日々。恋愛小説の真髄、石田衣良の真骨頂!

《感想》
私が読むには早すぎたなって感じがします。
私の母親は主人公の咲世子と同じ歳なせいか、とても良かったと言っていました。
林真理子とか好きな人にはお勧めかも。

話自体は素敵だと思います。
帯にあるように「愛は、経験じゃない。恋は、若さじゃない」はとても素敵なフレーズですね。
いくつになっても人間は恋をする。

咲世子さんは本当に素敵な女性ですね。
素樹が彼女を好きになる気持ちがわかるような気がします。

吉田修一さんの本を読んだ時も思いましたが、どうして男の作家さんなのにどうしてこんなに女性の気持ちいっぱいな物語を書くことが出来るんでしょうね。

★★★☆☆

『卵の緒』

卵の緒 (新潮文庫 せ 12-2)卵の緒 (新潮文庫 せ 12-2)
(2007/06)
瀬尾 まいこ

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《あらすじ》
捨て子だと思っている小学校4年生の育生、妙ちきりんな母親、そのとぼけたボーイフレンド、不登校の同級生、血の繋がらない親子を軸に、「家族」を軽やかなタッチで描く。坊ちゃん文学賞大賞受賞作に書き下ろし1編を収録。

《感想》
瀬尾さんの書く家族ってとっても素敵!
ふわふわとした暖かさで包まれているような家族。

表題作の『卵の緒』は血の繋がらない母と息子の物語。
母親が息子を愛する気持ちでいっぱいで、その気持ちを息子に伝える場面はとても素敵。
血は繋がっていない。だけど、親子としての絆はとても深く繋がっている。
そんな想いがとてもよく伝わってきました。
母親のボーイフレンドも、同級生の男の子も魅力的ですごく好きです。

もう1編は『7's blood』は異母姉弟のお話。
一緒に暮らすようになった七子と七生。
最初は戸惑うものの、次第に心を通わせていく。

この二つの話が伝えたいものは、「家族の繋がり」と「心の繋がり」ということだと思います。
血は繋がってても、心が繋がっていない家族は少なくない。
この本は本当に大切な事を教えてくれました。

★★★★★

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プロフィール

Author:実花
高校二年生です。

◇好きな作家◇
東野圭吾、唯川恵、有川浩、島本理生、伊藤たかみ、石田衣良、森見登美彦、伊坂幸太郎、瀬尾まいこ

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