[No.121] 2008/05/14 (Wed) 23:00
『明日の記憶』 荻原浩
![]() | 明日の記憶 (光文社文庫) (2007/11/08) 荻原 浩 商品詳細を見る |
《あらすじ》
知っているはずの言葉がとっさに出てこない。物忘れ、頭痛、不眠、目眩――告げられた病名は若年性アルツハイマー。どんなにメモでポケットを膨らませても確実に失われていく記憶。そして悲しくもほのかな光が見える感動の結末。
上質のユーモア感覚を持つ著者が、シリアスなテーマに挑んだ最高傑作。
《感想》
この作品は読んでいてとても怖かったです。
不意に出てこない言葉。
自分が何処にいるのか。
自分は誰なのか…。
徐々に失われていく記憶。
自分の愛する家族の記憶さえ失ってしまう。
それは「死」よりもつらい。
愛する人がいるなら尚更。
この作品を読んで思ったことは「記憶」というものについて。
自分の記憶の中にはたくさんの思い出がある。
どんな些細なことでも、楽しかったことでも、悲しかったことでも…。
記憶として一生自分の中に残る。
それが失われていく。
私はとても怖くなった。
そして、今自分の中にある記憶を大切にしたいと思いました。
ラストシーンはその情景が鮮明に浮かび上がった。
悲しくて切なくて…でも美しいラストシーン。
渡辺謙自ら作者に手紙を送って映画化が実現したそうですね。
荻原さんビックリだっただろうな。
[No.61] 2007/07/26 (Thu) 23:03
『コールドゲーム』 荻原浩
![]() | コールドゲーム 荻原 浩 (2005/10) 新潮社 この商品の詳細を見る |
ぼくのたいせつなものをうばった君へ
君のたいせつなものをうばいにいくよ
《あらすじ》
高3の夏、復讐は突然はじまった。中2時代のクラスメートが、一人また一人と襲われていく…。犯行予告からトロ吉が浮び上がる。4年前クラス中のイジメの標的だったトロ吉こと廣吉。だが、転校したトロ吉の行方は誰も知らなかった。光也たち有志は、「北中防衛隊」をつくり、トロ吉を捜しはじめるのだが―。やるせない真実、驚愕の結末。高3の終らない夏休みを描く青春ミステリ。
《感想》
「いじめ」という問題に関わらないで生きてきた人はいないんだろうな。
「いじめ」はいつだって存在する。
いじめる側といじめられる側。
見て見ぬふりする人だっていじめられる側にとってはいじめる側と同じ。
でも、助ければ自分がいじめられる側になる。
以下ネタバレ感想
[No.7] 2007/07/01 (Sun) 04:21
『噂』 荻原浩
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衝撃のラスト1行に瞠目!
《あらすじ》
「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。
《感想》
「噂」を巡る殺人事件。これ話自体すごく面白い。
中年刑事と美人刑事もやり取りとかもいいし。
ただ…。
最後の1行の衝撃はなかなか抜け出せません…。
夜中に読んでいたせいか、少し怖かったです。
爽やかにこれで事件は終わったという所で終わらず、あんなラストを持ってくるなんて…後味悪すぎです。
こんなのありっ!?て感じで。
あのほのぼのな終わりの裏にあんな真実があるなんて。
ほのぼのな感じのまま終わっても良かったとさえ思ってしまいました。
ラスト1行が頭から離れない…。
★★★★☆





