[No.103] 2008/01/23 (Wed) 07:34
『人のセックスを笑うな』 山崎ナオコーラ
![]() | 人のセックスを笑うな (河出文庫) (2006/10/05) 山崎 ナオコーラ 商品詳細を見る |
《あらすじ》
19歳のオレと39歳のユリ。恋とも愛ともつかぬいとしさが、オレを駆り立てた…美術専門学校の講師・ユリと過ごした日々を、みずみずしく描く、せつなさ100%の恋愛小説。「思わず嫉妬したくなる程の才能」など、選考委員に絶賛された第41回文藝賞受賞作/芥川賞候補作。短篇「虫歯と優しさ」を併録。
《感想》
私はこういうゆったりとした話が好きなのでこの作品はわりと好きな方です。
タイトルは奇抜な感じですが、内容はゆったりと流れるように進む恋愛小説です。
ユリという女性に惹かれていくオレ。
オレこと磯貝君のユリを想う気持ちはとてもよくわかります。
彼は一途にユリのことだけ想っている。
でもユリは磯貝君のことをどう想っているのか。
好きという気持ちは少なからずあるのだと思うけど、でもユリは彼に対して距離を取っている感じがする。
「会えなければ終わるなんて、そんなものじゃないだろ」
このラストの言葉がとても印象に残りました。
オレとユリはあれから会うことはなくなったんだろうな。
★★★☆☆
[No.68] 2007/08/10 (Fri) 08:07
『東京湾景』 吉田修一
![]() | 東京湾景 (新潮文庫) 吉田 修一 (2006/06) 新潮社 この商品の詳細を見る |
《あらすじ》
「愛してないから、こんなに自由になれるの」「それでも、お前と一緒にいたかったんだよ」。品川埠頭の倉庫街で暮らし働く亮介が、携帯サイトの「涼子」と初めて出会った25歳の誕生日。嘘と隠し事で仕掛けあう互いのゲームの目論見は、突然に押し寄せた愛おしさにかき消え、二人は運命の恋に翻弄される。東京湾岸を恋人たちの聖地に変えた、最高にリアルでせつないラブストーリー。
《感想》
この話は以前ドラマ化されました。
原作を読んでからドラマを見ましたが、あまりに内容が違いすぎて驚きました…。
何で主人公が韓国人になってるの!?
と、出会い系で知り合う事と名前くらいしか共通点がなかったです。
吉田さんはこのドラマを見て、どう思ったのだろうか…と悲しくなったのを覚えています。
東京湾を舞台に、二人の男女のラブストーリー。
二人の心の距離感。
そして、二人の仕事場の品川とお台場。
近いのに遠い2つの場所。
この小説のテーマは「距離感」だなと思いました。
恋愛に対して消極的な二人の距離が少しずつ近くなっていく。
吉田さんは心理描写が本当に上手いな〜。
吉田さんの恋愛小説って読んでいて共感できる所がたくさんあります。
終わり方も良かったです。
新しい一歩を踏み出した二人の今後が気になります。
★★★★☆
[No.59] 2007/07/19 (Thu) 12:42
『iレディ』 吉村達也
![]() | i(アイ)レディ 吉村 達也 (1999/08) 角川書店 この商品の詳細を見る |
《あらすじ》
鬼の営業部長と恐れられる今泉謙作がハマった趣味はインターネット上でいい女を演じること!姿も声も隠したサイバー世界で23歳の美人秘書「松本リカ」になりきる快感を覚えた彼は、ホームページに集うネクラな男たちを毎日からかって楽しんでいた。だがある日、今泉の頭の中で松本リカが突然暴れ出した!主から独立した人格を主張しだし、なんと彼の息子の慎太郎に恋をしてしまったのだ!今泉はリカの暴走を必死に止めようとするが、思いもよらぬ結末が。
《感想》
ホラーが読みたいな、と思って買ったのですが…。
あまりホラーっぽくありませんでした。
つまらなかった訳ではないんですが。
部長の中でもう一つの人格『松本リカ』が出てくる所が怖いっていうより気持ち悪い…。
怖い通り越して、気持ち悪い通り越して、笑えます。
いっそコメディにすれば良かったのに。
なんかその方が面白そうだな。
結末は本当に部長が哀れでした。
★★☆☆☆
[No.36] 2007/07/02 (Mon) 03:49
『半落ち』 横山秀夫
![]() | 半落ち 横山 秀夫 (2005/09) 講談社 この商品の詳細を見る |
《あらすじ》
「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの二日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは―。日本中が震えた、ベストセラー作家の代表作。
《感想》
警察官、検察官、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官の 6人の視点から展開されていきます。
この構成は面白く、良かったです。
空白の2日間。
男はもう少しだけ生きようとする。
それは男に残された最後の生きる道。
人はやっぱり、誰かのために生きようとする。
最後は救われました。
★★★★☆






